ヘアメイクアーティストに必要な資格とは?資格取得のメリットも紹介
ヘアメイクアーティストを目指したいけれど、「何か資格を取らないといけないのかな?」と疑問に思っている方はいませんか。本記事では、ヘアメイクアーティストになるにはどのような資格が必要なのかを詳しく解説しています。また、必須ではないけれど、キャリアアップにおすすめの資格も紹介します。
目次
ヘアメイクアーティストは「美容師免許」が必要!
「ヘアメイクアーティスト」を名乗るために特別必要な資格はありません。しかし、ヘアメイクアーティストとしてお客様のヘアセットを行う場合は、国家資格である美容師免許を取得しなければなりません。髪をカットしたりパーマをかけたりする場合に必要だと思われることが多い美容師免許ですが、ヘアセットにも必要な資格です。
美容師免許を取得するには厚生労働省が指定している養成施設で指定の過程を履修したのちに、国家試験に合格する必要があります。ヘアメイクアーティストになりたいと考えている方は夢をかなえる第一歩として、まずは美容師免許取得を目指しましょう。
ヘアメイクアーティストが持っておくとよい資格
ヘアメイクアーティストを目指す場合に必要な資格は美容師免許だけですが、そのほかにも取得しておくと便利な資格があります。ここでは、ヘアメイクアーティストの仕事やキャリア形成に役立つ資格をいくつかピックアップして紹介します。
日本メイクアップ技術検定
メイクの知識や技術、接客力向上を目的とした試験です。レベルは1~3級の三段階に分かれており、筆記試験ではなく実技試験のみが行われます。1級の合格率は30%程度で、取得すると強力なアピール材料になるでしょう。
受験資格 | 3級 だれでも2級 3級合格者または3級・2級同日受験者1級 2級合格者 |
難易度 | 3級 低い1級・2級 高い |
受験料 | 2級・3級 11,220円1級 17,160円 ※いずれも税込 |
受験方法 | 会場受験またはWeb受験 |
公式サイト | https://www.jma-makeup.or.jp/exam/makeupj/ |
IBF国際メイクアップアーティスト認定試験
国際美容連盟(IBF)による認定試験で、海外でも非常に評価が高い資格です。受験するには、IBFが認定しているスクールの所定カリキュラムを修了しなければなりません。ニューヨークなど海外でも知名度が高いため、世界的なヘアメイクアーティストになりたい方は取得しておくとよいでしょう。
受験資格 | IBFが指定する各スクール所定のカリキュラムを修了し、修了証書を有している者 |
難易度 | 低い |
受験料 | 税込11,000円 |
受験方法 | 会場受験もしくは在宅受験 |
公式サイト | https://ibf.or.jp/qualification/artist/ |
日本化粧品検定

文部科学省が後援する公的資格です。取得すれば化粧品や美容に関する専門的知識を持っていることの証明となり、キャリアアップにつながるでしょう。1級・2級は会場受験ですが、3級はWeb受験です。3級は、公式ホームページからいつでも無料で受験できます。
受験資格 | 化粧品に関心がある人ならだれでも |
難易度 | 低い |
受験料 | 3級 無料2級 8,800円1級 13,200円 ※1・2級併願受験の場合19,800円 ※受験料はいずれも税込 |
受験方法 | 会場受験 ※3級のみWeb受験 |
公式サイト | https://cosme-ken.org/ |
カラーコーディネーター検定
東京商工会議所が主催する公的資格で、色の理論や見え方など実践的でビジネスに活用できる知識が問われます。試験を通して色の持つ性質や特性が身につくため、色の効果を存分に発揮するヘアメイクを施せるようになるでしょう。
受験資格 | だれでも |
難易度 | 低い |
受験料 | ■CBT方式 アドバンス 7,700円+CBT利用料2,200円スタンダード 5,500円+CBT利用料2,200円 ■IBT方式 アドバンス 7,700円スタンダード 5,500円 ※いずれも税込 |
受験方法 | CBT方式(会場受験)もしくはIBT方式(Web受験) |
公式サイト | https://kentei.tokyo-cci.or.jp/color/ |
色彩技能パーソナルカラー検定
NPO法人日本パーソナルカラー協会が認定する試験で、パーソナルカラーを理論的に理解し、相手が求めるイメージを的確に演出できる力を養うのが目的です。資格を取得すれば、ヘアメイクを通してお客様のなりたいイメージや、希望の見え方を実現できるスキルの証明になります。
受験資格 | モジュール1(初級)だれでもモジュール2(中級) モジュール1の合格者 ※モジュール1との併願受験可 モジュール3(上級) モジュール1・2両方の合格者 |
難易度 | モジュール1 低いモジュール2 やや高いモジュール3 高い |
受験料 | モジュール1 7,700円モジュール2 8,800円モジュール3 12,100円 ※いずれも税込 |
受験方法 | 会場受験 |
公式サイト | https://www.p-color.jp/certification/ |
ブライダルコーディネート技能検定
厚生労働省が指定試験機関として認定している国家検定で、さまざまなブライダルのニーズに柔軟に対応できる能力を養います。お客様の要望を瞬時にくみ取る力や晴れの舞台での総合的なマネジメント力を有する証明になるため、取得しておいて損はありません。
受験資格 | ■3級 ブライダル事業関連業務の従事者および従事しようとしている人 ■2級 学科試験 下の1~3のいずれかに該当する人 3年以上の実務経験がある人3級の技能検定に合格したアシスタントブライダルコーディネーター検定に合格した人実技試験 2級の学科試験に合格した人 ■1級 学科試験 下の1~3のいずれかに該当する人 7年以上の実務経験を有する人 2級の技能検定に合格したのち、2年以上の実務経験を有する人 ブライダルコーディネーター養成講座を修了したのち、2年以上の実務経験を有する人 実技試験 1級の学科試験に合格した人 |
難易度 | 3級 低い2・1級 高い |
受験料 | 3級 学科試験4,500円/実技試験4,000円2級 学科試験6,500円/実技試験21,000円1級 学科試験8,500円/実技試験26,000円 ※いずれも非課税 |
受験方法 | 会場受験 |
公式サイト | https://www.bia.or.jp/kentei2019-3/ |
ネイリスト技能検定試験
公益財団法人日本ネイリスト検定試験センターが主催しているネイルの正しい知識習得、および技術向上を目的とした試験です。ブライダルのヘアメイクでは新婦のネイルを担当することもあるため、取得しておくと役に立つでしょう。

受験資格 | 3級 義務教育を修了している人2級 ネイリスト技能検定試験3級取得者1級 ネイリスト技能検定試験2級取得者 |
難易度 | 3級 低い2・1級 高い |
受験料 | 3級 6,800円2級 9,800円1級 12,500円 ※いずれも税込 |
受験方法 | 会場受験 |
公式サイト | https://www.nail-kentei.or.jp/ |
ヘアメイクアーティストの資格を取得するメリット
ヘアメイクや美容に関する資格を取得すると、さまざまなメリットが得られます。ここからは、いったいどのようなメリットがあるのかを紹介します。
メイクに特化した知識も得られる
ヘアメイクに関する資格を取得する最大のメリットは、仕事に活かせる知識が得られることです。美容師免許だけでもヘアメイクアーティストにはなれますが、美容師免許はヘアカットやセットなどに特化した資格です。
プラスアルファでメイクや色彩などに関する資格を取得すると知識やスキルも増えるため、より的確で幅広いサービスを提供できるようになります。特に、メイクに特化した知識や技術を身につけると、お客様の要望に的確に対応できる化粧ができるようになるでしょう。
就職活動でアピールできる
さまざまな資格を取得しておくと自己アピールにつながるため、就職活動に有利になります。資格を取得すると幅広いスキルや知識を持っている証明になり、即戦力として期待してもらえるでしょう。
また、ヘアメイクアーティストから美容師やブライダルコーディネーターなどに転職したいと思ったときも、関連資格がある方が有利です。資格を持っているということは、それだけ将来の選択肢が増えるということなのです。
知識やスキルを向上させることで自己成長につながる
資格取得は、自身の成長にもつながります。資格取得のためにコツコツと勉強すれば、メイクや色彩などに関する知識が身につきます。IBF国際メイクアップアーティスト認定試験やブライダルコーディネート技能検定、ネイリスト技能検定試験などは実技試験もあるため、練習を重ねることでスキルアップできるでしょう。
資格を取る過程で身についた知識やスキルは、一生の財産になります。また、新しいことを覚えるほどヘアメイクアーティストという仕事がますます楽しく、やりがいのあるものだと感じられるでしょう。
ヘアメイクアーティスト関連の資格は独学でも取れる?
ヘアメイクアーティストになるために必須の美容師免許を取得するには、厚生労働省が定める美容師養成施設を卒業して国家試験を受ける必要があります。そのため、独学での取得はできません。
一方、関連資格のなかには独学で取得可能なものもいくつかあります。しかし、実技試験があるものも多いため、独学で試験対策を行うには多くの労力が必要です。試験に合格するくらいの知識やスキルを身につけるには、時間もかかります。
できるだけ短い時間で確実に試験に合格できるくらいの知識やスキルを身につけたい場合は、専門学校などで学ぶほうがよいでしょう。
資格取得からヘアメイクアーティストになるまでの流れ
ここからは、資格取得から一人前のヘアメイクアーティストになるまでの流れを解説します。ヘアメイクアーティストとして独立するには、どのような過程をたどり、どれくらいの時間が必要なのかを想定する際の参考にしてください。
1.美容師養成施設(専門学校)へ進学

高校卒業後、厚生労働省が定める美容専門学校に通い、美容師免許取得を目指します。美容師専門学校は昼間課程、夜間課程、通信課程の三種類があります。昼間・夜間課程は2年間、通信課程は3年間勉強するのが一般的です。夜間課程や通信課程では、働きながらヘアメイクアーティストになるための授業が受けられます。
2.カリキュラムの履修と関連する資格の取得
美容専門学校では、美容師に関するカリキュラムを履修します。カットやパーマといった美容技術では現場での実践指導やデモンストレーションが行われるため、ヘアメイクアーティストとして働き出してからのイメージが湧きやすいでしょう。
また、メイクをはじめとした美容に関する幅広い知識が学べる授業も展開されています。関連資格を取得するためのサポートを行う学校も多いため、美容学校在学中にさまざまな資格を取っておくとよいでしょう。
3.就職活動と美容師国家試験の受験
専門学校で知識や技術を学んだら、就職活動を行いつつ美容師国家試験を受験します。美容師国家資格取得試験は、年2回開催されます。1月下旬~2月上旬に実技、3月上旬に筆記試験が行われるのが「春期」で、7月下旬~8月上旬に実技、9月上旬に筆記試験が行われるのが「秋期」です。
美容専門学校卒業後に試験を受ければ、最短2年で美容師免許を取得できます。先に就職先が決まった場合は、アシスタントとして働きながら免許取得を目指しましょう。
4.アシスタントとして働いたのち独立
専門学校を卒業し、就職してもすぐにヘアメイクアーティストとして独立できるわけではありません。最初はアシスタントとして働きながら、プロの技術を習得します。アシスタントの期間は1~3年程度、長くて5年以上かかる場合もあります。
十分な経験とスキルを積み重ねて人脈を広げたら、独立したり事務所を構えたりして、さらなるキャリアを磨きます。

まとめ
ヘアメイクアーティストになるには、美容師免許の取得が必須です。そのほかにも、メイクや色彩、ネイル関係など取っておくと有利な資格が多くあります。
これらの資格を短期間で確実に取得したい方は、美容専門学校に入学するのがおすすめです。横浜ベルエポック美容専門学校は、美容業界で幅広く活躍する人材を育成する専門学校です。美容師免許をはじめとしたさまざまな資格試験の対策も万全のためスムーズな資格取得が目指せるほか、プラスアルファの資格を取りたい方にもおすすめです。気になる方はぜひ、公式ホームページをチェックしてみてください。
