美容師はブラックな仕事?美容室勤務がブラックと言われる本当の理由を紹介
美容師はブラックな仕事だ、というイメージを持っている人は少なくありません。皆さんのなかにも、「美容師になりたいけれど、ブラックな美容室に就職したらどうしよう」と不安に思っている方がいるのではないでしょうか。この記事では、美容師がブラックな職業だといわれる理由を解説するとともに、ブラックなサロンの見極め方を紹介します。
目次
美容師はブラックな仕事なの?

美容師は自身のスキルや知識、デザイン力を駆使してお客様に似合うヘアスタイルを作り上げるクリエイティブな仕事です。しかしその反面、「ブラックな職業である」というイメージを持つ人も少なくありません。では、現状はどうなのでしょうか。
ホットペッパービューティーアカデミーが発表した「美容サロン就業実態調査2025年」によると、2025年の美容師の離職率は45.7%と過去5年でもっとも低い結果となりました。
しかし現在、美容業界ではサロンの福利厚生や若手美容師のキャリア設計サポートなど、働き方改革が進んでいます。「美容師=ブラックな職業」というイメージは、もはや過去のものとなりつつあるといえるでしょう。
美容師がブラックと言われる理由
美容師がブラックな職業である、といわれる背景には理由があります。いくつかピックアップして、理由を紹介します。
長時間労働や休日が少ない美容室もあるため
美容師の業務時間はお客様の予約状況に合わせなければならないため、予約が立て込んでいると休憩が取れなかったり、閉店間際にお客様が来ると営業時間が長引いたりしてしまいます。そうなると必然的に、労働時間が長くなります。
また、土日祝日やゴールデンウィーク、シルバーウィークなどは営業している美容院が多いため、一般企業と比べて休みが少ないというイメージがあります。そのため、美容師は長時間労働で休みが少ないというイメージを持たれてしまったのです。
しかし最近では、シフト制を導入したり、人員を増やしたりして休みを取りやすくする美容院も増えています。また、年末年始休暇や夏季休暇など長期休暇を取る美容院も多くなっているため、ほかの仕事に比べて極端に休みが少ないわけではありません。
アシスタント時期は低賃金のため
アシスタント時期はいわゆる修業時代のため、仕事をするというよりも業務を覚え、スキルや知識を磨く期間です。
スタイリストに比べるとできる仕事も限られているため、そのぶん賃金も低くなってしまいます。歩合制の給与体制を取っているサロンの場合、アシスタントには当然顧客がつかないため給料がなかなか上がりません。会社で働く新人の初任給よりも、給料が低い可能性もあるでしょう。
この過酷なアシスタント時代のイメージが強いことから、美容師はブラックだと思っている人も少なくありません。しかし、努力してスキルアップすれば、そのぶん給料が上がる職業でもあります。
体力が必要な職業のため
美容師という仕事は、休憩時間を除くと大半の時間が立ちっぱなしの仕事です。また、アシスタント時代はシャンプーがおもな業務になるため、前かがみの姿勢が多くなり、腰を悪くする可能性もあります。また、強い薬剤を使うため、手荒れに悩まされる人も少なくありません。
このように、一見華やかに見える美容師という職業は、実は体力勝負の仕事です。実際に体を壊して辞めてしまうパターンも多いため、美容師は過酷な仕事であると思っている人も多いようです。無理をして体調を崩さないように、仕事から健康管理と自己管理に気をつけることが大切です。
人間関係のストレスを抱える場合があるため
アシスタント時代は先輩から仕事を教わるため、いわば師弟のような関係性がうまれます。なかには、上下関係の厳しさや先輩からの叱責に耐えられなくなって辞めてしまう人も少なくありません。
また、人間関係が良好でない美容院に就職すると、ギスギスした雰囲気にストレスを感じてしまうでしょう。このように人間関係に問題が起こると、美容師はブラックな仕事だという印象が強くなります。就職する前にサロンの雰囲気を確認して、人間関係が良好なところを選ぶことも大切です。
スタイリストデビューまでに時間がかかるため
美容師という仕事はアシスタントからスタイリスト、主任、チーフとキャリアアップすればするほど給料が上がる仕事です。しかし、スタイリストデビューするまで3~4年と長い時間がかかります。
アシスタント時代は覚えることが多く、閉店後や休日に勉強したり研修を受けたりしなければいけないため、なかなか休みが取れません。このアシスタント時代に挫折して、美容師をやめてしまう人もいます。
しかし、アシスタント時代にしっかり学んでスキルと知識を磨けば、スタイリストとして仕事の幅も広がります。苦労して学んだことは決して無駄にはならないでしょう。
美容師の仕事の魅力
美容師はブラックな仕事といわれる過酷な面もありますが、その反面やりがいのある魅力的な職業でもあります。ここからは、美容師として働くメリットを紹介しましょう。
お客様の魅力を引き出せる
アシスタント時代を乗り越えてスタイリストになれば、お客様に施術を行えるようになります。自身の施術でお客様の魅力を引き出して喜んでもらえると、やりがいが感じられるでしょう。
お客様から、直接「きれいにしてくれてありがとう」とお礼の言葉を伝えられるとモチベーションアップにつながります。自身の手でどんどんお客様が美しくなって行く姿を見るのは、何にも代えがたい喜びになるでしょう。

自分のアイデアやセンスを活かせる
仕事に自身のアイデアやセンスが活かせるのも、美容師という仕事の魅力です。お客様に一番似合うカットやパーマ、カラーを考えて素敵なヘアスタイルを作り出せれば充実した気持ちになるでしょう。
場合によってはメイクやネイルなど、お客様をトータルで美しくすることもあります。自身のセンスが問われる仕事ができるのも、美容師ならではといえます。
最新トレンドや新しい技術に触れられる
美容やファッションの最新トレンドや最先端の技術に触れられるのも、美容師の魅力です。ヘアスタイルのトレンドは移り変わりが激しいため、最新の流行に触れて自身のスキルや感性を常に磨いておくことが大切です。知識やスキルをアップデートする機会が多いため、向上心が強い人ほどやりがいを感じられるでしょう。
また、メイクやネイル、洋服などのトレンドも押さえておく必要があるため、オシャレに敏感な人にとっては天職といえるかもしれません。流行を取り入れたスタイルを提案し、お客様の魅力を引き出せたら大きな喜びを感じられるはずです。
フリーランスとして働くこともできる
美容師として一定の経験を積んだら、フリーランスとして働くこともできます。フリーランスとして働く方法は、以下の3つです。

- 業務委託
サロンと直接契約を結び、歩合制で報酬をもらう
- 面貸し
ほかのオーナーが経営しているサロンの空き時間を借りて施術を行う
- シェアサロン
複数の美容師でサロンをシェアして施術を行う
フリーランスになると開業資金が安く済むだけでなく、休日や勤務時間を自由に設定できます。また、働いた分だけ収入を増やせるメリットもあります。このように、スキルと技術を磨けば自由な働き方を選択できるのも、美容師という仕事の魅力です。
ブラックな美容室に就職しないためのポイント
せっかく美容専門学校などで知識や技術を学び、美容師免許を取得したのに「ブラックな美容室に就職してしまい離職した」という事態を避けるために、就職先の見極めは肝心です。ここからは、ブラックな美容室かどうかを判断する方法をいくつかピックアップして紹介します。
雇用条件や休日日数を確認しておく
事前に求人票で、雇用条件や休日日数を確認しておきましょう。給与体系や雇用条件が不明瞭な場合、ブラックな美容室である可能性が高いといえます。また、休日日数を明記していないところは休みが少ないのかもしれません。
求人票でわからないことや疑問点は、面接のときに必ず確認しておきましょう。給与や休日に関してはなかなか聞きにくいかもしれませんが、今後の美容師としてのキャリアに大きく影響するため、勇気をもって質問するようにしてください。少しでも不信感が芽生えたり違和感を覚えたりした場合は、その美容室に就職するのは避けたほうが無難です。
スタッフの雰囲気や人数を確認しておく
面接の段階で、スタッフの雰囲気をチェックしておきましょう。スタッフ間がぎくしゃくしているところは、人間関係がうまくいっていない可能性があります。また、お客様の前で平気でスタッフを叱責するようなところは、上下関係が厳しい美容室だと考えられるでしょう。
美容室の雰囲気と同時に、スタッフの人数も確認しておきましょう。美容院の規模に対してスタッフが少ない場合は、人員不足が考えられます。人手が足りない美容室に就職すると休みが取れない可能性があるため、雰囲気がよく人員も十分に足りている美容室を選びましょう。
まとめ
美容師がブラックな仕事だといわれる背景には、下積み時代の長さや体力が必要な業務が多いことが挙げられます。しかし、最近では美容業界でも働き方改革が進み、休みが取りやすくなったり、若手のキャリアアップを支援したりする美容室も増えています。
美容師として長く働く一番の秘訣は、ブラックなサロンに就職しないことです。そのためには、就職サポートが万全の美容専門学校を選ぶことが重要です。
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