美容師の休み事情を紹介!休日はどのくらい?休みは取れるの?
「美容師になりたいけれど、なかなか休みが取りにくそう」と思っている方はいませんか。確かにひと昔前までは、「美容師=休みにくい職業」というイメージが定着していました。しかし、時代の移り変わりとともに美容師の休み事情も変化しているようです。そこでこの記事では、美容師は年間どれくらい休みを取れるのか、休日はどのように過ごしているのか?にスポットをあてて紹介します。
目次
美容師の休みはいつ?

土日祝日にオープンしている美容院が多いため、「美容師は休日が少ないのでは?」と思っている方も多いのではないでしょうか。ここでは、美容師の休みはいつなのか、月にどれくらいの休みが取れるのかを紹介します。
月曜・火曜休みのサロンが多い
一般的に美容院は、月曜・火曜を休みにしているサロンが多いです。全国的には月曜休みですが、関東エリアでは火曜を定休日にしている傾向が多いが特徴です。平日仕事や学校がある人が休日に美容院に行けるようにするため、というのも大きな理由のひとつですが、他にも月曜・火曜を休みにしている理由があります。
美容院が月曜・火曜を休みにしているもう一つの理由は、戦後の日本の生活事情に大きく関係しているといわれています。かつてパーマは今のように薬剤を使用するのではなく、電気を利用するのが一般的でした。しかし、戦後は電力が不足していたため、国は毎週月曜日の電力供給を停止する「休電日」に制定していました。
電力を多く使う美容院は電気が供給されないと仕事にならないため、やむを得ず月曜日を定休日にしたとされています。なお、関東の休電日は火曜だったため、今でも火曜定休日のところが多くなっています。
休みは月に6~8日が一般的
美容師の休日は週休1日+隔週でもう1日休みの1か月あたり6~8日が一般的です。年に換算すると「少し休みが少ないのでは?」と思うかもしれませんが、年末年始の休みや大型連休もあるため、極端に休みが少ないわけではありません。
年末年始は、12月30日から翌年の1月3日ごろまで休みにしているところが多いようです。また、最近では夏に長期の休みを取る美容院も少なくありません。ただし、世間一般の夏休みやお盆休みとは少し時期をずらしているところが多いです。
ゴールデンウィークやシルバーウィークはお客様の予約が増える繁忙期になるため、美容院は休まず営業しています。
休日にサロンワークを開催している

定休日を利用してスタッフ向けのサロンワークやレッスン、講習会を開催している美容院も多く、アシスタントはそれらに参加しなければなりません。美容師になりたてのアシスタント時代は、いわば修業中のようなものです。この時期は先輩のアドバイスを受けたり、先輩の仕事を見たりして、仕事を覚えなければいけません。
美容院の営業時間中にお客様の前で練習するわけにはいかないため、営業終了後や休日を利用して自身のスキルを磨く必要があります。アシスタント時代は完全な休日は少ないかもしれませんが、美容師として独り立ちするために重要な時期です。この時期に自己研鑽を重ねることが、美容師として活躍するための近道になります。
美容師の労働基準法で定められた年間休日の日数
労働基準法で定められている美容師の年間休日は、105日です。労働基準法では、「休憩時間をのぞいて1週間につき40時間を超えて労働させてはいけない」「休憩時間をのぞき1日につき8時間を超えて労働させてはいけない」とされています。
1年は52週あるため、年間の労働時間は2,080時間までです。これを1日8時間で割ると、年間の勤務日数は最大260日になります。1年は365日のため、そこから260日を引いた105日が労働基準法で定められた美容師の年間休日の日数になるというわけです。
ちなみに、1か月6~7日の休日のみの場合、労働基準法が定める年間休日には達しません。そのため、年末年始の休業や夏季休業などを定めて、休日が年間105日以上になるよう調整している美容院が多いようです。
アシスタントとスタイリストの休日日数に違いはある?

前述したとおり、労働基準法では、アシスタントやスタイリストなど役職に関係なく、美容師は一律で年間105日以上の休日を取らなければならないと定められています。そのため、休日日数に大きな違いはありません。
しかし、先ほど記載したように、アシスタントは休日にサロンワークやレッスンなどに参加して美容院で勉強することが多くなります。また、スタイリストになると休日にサロンで勉強することはなくなります。しかし、お客様が来ない時間に休憩を取るようになるため、まとまった休憩時間は確保できません。
人気スタイリストになると予約が殺到するため、なかなか休憩が取れないということもあります。このように美容師は体力勝負の仕事のため、普段から健康管理には気を配っておくことが大切です。
美容師は有給休暇も取れるの?
有給休暇は法律で定められている労働者の権利のため、当然美容師も取得できます。労働基準法第39条によると、有給休暇は「半年以上継続して、すべての労働日の8割以上勤務した従業員に10日分与えられる」とされています。また、労働基準法の改正により、有給休暇の取得は義務化となりました。そのため、昔に比べると美容師も有給休暇が取りやすくなっています。
ただし、有給休暇が取りやすいかどうかは美容院によって異なります。スタッフが多いところでは比較的スムーズに有給が取れますが、人員不足のサロンでの有給休暇取得は難しいでしょう。また、有給が取れるサロンでも週末や大型連休などは休みが取りづらいため、取得するタイミングをよく考えなければいけません。
美容師は休みが取りにくいって本当?
美容師は休みが取りにくい、というイメージを抱いている人も多いかもしれませんが、近年は休みやすい環境が整ってきています。
たとえば、シフト制を導入しているサロンなら、スタッフが希望する日に休みを取れるようにシフトを組むため、土日にどうしても外せない用事がある場合でも、休みが取りやすいでしょう。
また、自分のペースで休みが取りたい、という場合は働き方を変える方法もあります。フルタイムではなくパートで働けば、働く時間を選べますし、業務委託などフリーランスの美容師になれば休日を自由に設定できます。独立開業して個人サロンを経営すると、自分のスケジュールに合わせて柔軟に営業日を設定できるでしょう。今は美容師の働き方も多様化しているため、休みも取りやすくなっているのが現状です。
美容師の平日休みのメリット
美容師は平日休みが多い職業ではありますが、平日に休めるからこそのメリットも多くあります。平日休みのよい点をピックアップして紹介しましょう。
混雑を避けてレジャースポットへ行ける
テーマパークや有名観光地などは休日や祝日に大勢のお客が訪れるため、混雑してしまいます。場合によっては、何時間も行列に並ばなければいけないこともあるでしょう。しかし、美容師の場合はお客が少ない平日が休みのため、人ごみのなかを歩いたり、行列に並んだりすることなくお出かけスポットを満喫できます。
また、平日限定のセールや平日限定ランチといったお得なサービスも受けやすいでしょう。お盆休みやゴールデンウィーク、シルバーウィークなど、大型休暇と日にちをずらして長期休暇が取れる場合、飛行機や新幹線の予約が取りやすく、ホテルなども平日の割安料金で利用できます。このように平日休みだと、快適かつお得にレジャーが楽しめます。
銀行や行政手続きがスムーズに行える
銀行や役所での手続きをスムーズに行えるのも、平日休みの大きなメリットです。特に最近は銀行も昼休みを取るところが多くなったため、昼休みの時間に訪れても窓口が空いていないことがあります。
また、役所で行政手続きをする場合は時間がかかることも多いため、昼休みの間に用事を済ませられないこともあるでしょう。土日に開庁しているところもありますが、混雑することも多く時間がかかってしまいます。
その点平日休みの場合は、わざわざ仕事を遅刻・早退したり休んだりしなくても手続きを済ませられます。そのほか、病院の診療予約もスムーズに取れるでしょう。
美容師の休日の過ごし方を紹介
実際に美容師として働いている人たちは、休日をどのように過ごしているのか気になる方も多いでしょう。ここからは、美容師のおもな休日の過ごし方を紹介します。
趣味の時間でリフレッシュをする
休日はリフレッシュをして、英気を養う美容師が多いようです。前述したとおり平日が休みになるため、混雑を避けてお出かけできます。テーマパークに行ったり映画鑑賞をしたりスポーツで汗を流したりと、好きなことに没頭できれば「また明日から頑張ろう」と思えるでしょう。
また、趣味と最新のトレンド情報の収集を兼ねて、ショッピングや散策に出かけるという美容師も少なくありません。外出することで、お客さんとの会話のネタが見つかることもあるでしょう。心身ともに疲労回復するためにも、趣味の時間を持つことは非常に重要です。
勉強などスキルアップをする

多くの美容師が、休日をスキルアップの時間にあてています。美容業界の技術は日進月歩で進化しています。また、トレンドの移り変わりが激しいため、常に最新のスキルや情報を身につけなければなりません。
普段は仕事で忙しく、勉強の時間が取れないという美容師は休日を利用してセミナーや講習会に参加します。また、美術館やファッションショーに行って感性を磨いたり、街中でファッションチェックをして情報収集したりするのも立派なスキルアップの方法です。さまざまな方法で新しい知識とスキルが身につけば、仕事へのモチベーションも上がるでしょう。
休みがしっかり取れるサロンの見極め方
休みは労働者の当然の権利であるとはいえ、休みにくいサロンに就職してしまうと、なかなか休暇が取れず心身ともに疲れてしまう恐れがあります。そこでここからは、休みが取りやすいサロンの見極め方を紹介します。就職先選びの参考にしてください。
スタッフの人数が安定しているかを確認する
就職を検討したいサロンが見つかったら、スタッフがどれくらいいるのかを必ずチェックしましょう。スタッフが多く、人数が安定しているサロンなら、代わりのスタッフが多くいるため休みが取りやすいでしょう。サロンの規模に対してスタッフの人数が多いほど融通が利くため、土日祝日の休みも取りやすい可能性があります。
また、複数店舗あるサロンなら、ほかの店舗からヘルプに来てもらえるため、休みが取りやすい傾向にあります。反対に人手不足のサロンの場合は、ひとり休むとほかのスタッフの業務負担が大きくなってしまうため、休みが取りにくいかもしれません。
有給取得率を確認する
事前に有給取得率と年間の休日日数を確認しておきましょう。有給取得率が高いほど、休みが取りやすいサロンであるという証明になります。求人票に「完全週休2日制」と記載してあるサロンなら、月の休日が8日以上あることになります。最近では、求人票に有給取得率が記載されてあるサロンも多いため、見落とさないようにチェックしておきましょう。
有給取得率が求人票に記載されていない場合は、面接の際に口頭で質問するのがおすすめです。聞きにくい話題ではありますが、自身が今後ストレスなく働くために重要なことです。しっかり確認しておきましょう。
まとめ
休みが取りにくいというイメージの美容師ですが、年間105日以上の休日が法律で定められているため、それほど休みが少ないわけではありません。また、有給休暇も取得できるため、ライフワークバランスを充実させている美容師もたくさんいます。
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