フリーランスの美容師って何?働き方によって違うメリット・デメリットも紹介

美容師と聞くと、店舗で働く雇用された美容師を想像する方が多いですが、フリーランスとして働く方法もあります。近年は、働き方の多様性からフリーランスをあえて選ぶ方も増えています。フリーランスとしての良い点・悪い点を知っておくと、美容師を目指す際の選択の幅が広がるでしょう。
今回は、フリーランスの美容師として働く際の魅力や概要について詳しく解説していきます。フリーランスに向いている方も紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

目次

美容師になるには

美容師になるには、専門の学校を卒業して国家試験に合格することが必須です。国家資格を持っていないと、美容師としては働けません。専門の学校に最低でも2年間通う必要があり、美容師としての知識や技術を習得しなければいけません。
学校を卒業したあとは、美容院に就職する方が多いです。美容院以外の就職先としては、結婚式場や出張美容師の専門店などがあり、働き先もさまざまです。

フリーランスと開業の違い

独立するという立場では、フリーランスと開業をした美容師は同じです。しかし、フリーランスと開業をした美容師の特徴は少し異なるため、どのような違いがあるか知っておく必要があります。

フリーランスの美容師

フリーランスの美容師は、会社に属することせず個人で美容師をしている人のことを指します。フリーランスになるとクレームや収入などはすべて自己責任になるため、美容師以外の知識も勉強しなければなりません。
フリーランスの美容師として活動するには、面貸しやシェアサロン、業務委託などの方法で働けます。収入面や、ご自身の特徴に合う働き方を選択するのが望ましいです。

開業をした美容師

開業をした場合は、お店を構える必要があるため初期費用が必要です。店舗が大きくなると従業員を雇ったり、多店舗展開したりする必要があるため経営力が求められます。
フリーランスと開業の最大の違いは、店舗をもつかどうかです。開業をした美容師は店舗を構えるため、運営方法などはすべて自分で決められます。フリーランスの業務委託として仕事を行う場合は、決められた条件のなかで働けます。フリーランスは店舗との契約やシェア店舗を借りる必要があり、自分のお店をもつのとは少し異なります。

フリーランスの美容師の働き方

フリーランスとしての働き方は、ひとつではありません。大きく分けると3つの働き方があるため、それぞれの方法について確認しましょう。

シェアサロン

シェアサロンで働く際は、ほかのフリーランスの方と一緒に物件をレンタルします。とくに都内のテナント代は高いため、複数人で賃料を折半して活動することが多いです。シェアサロンを借りてフリーランスとして働くと、設備をわざわざ購入する必要はありません。設備や備品は備え付けられており、初期費用が低額で済みます。

面貸し

面貸しとは、だれかのお店で空いている時間を利用して働く方法です。フリーランスの売り上げは、そのまま収入になることが多いです。場所を借りているお店には、利用分の時間や歩合に応じて金銭を支払う契約が一般的です。

業務委託

業務委託として働く方法もあります。業務委託とは、美容師とお店側の契約により、業務を遂行することを目的とします。したがって、会社に属する労働法が適用されないため自由度の高さが魅力です。
業務委託で働く場合は、契約内容をきちんと理解して締結することが求められます。報酬や条件などを理解しておかないと、なにかトラブルが起きた際は自分で対応しなければなりません。お店の専属として働く方もいれば、出張美容師として業務契約を結ぶパターンもあります。

フリーランスの美容師のメリット

フリーランスの美容師の魅力は、収入が上がるだけではありません。収入を目的としていない方も多く、フリーランスの美容師にはいくつか魅力があります。フリーランスの美容師のメリットについて紹介します。

自由度が高い

フリーランスの美容師の最大の魅力は、自由度の高さです。働く時間は自分で調整できるため、育児をしている主婦もフリーランスとして活躍できます。多く働きたい方は、業務委託を複数結んで収入を増やせます。
時間だけでなく、仕事内容もご自身で選択できます。やりたい業務のみを選択できるため、専門的なスキルを高めることも可能です。

ノルマがない

美容院に雇用されると、お店によってはノルマを求められることがあります。ノルマを意識しすぎてしまうと、達成することのストレスで仕事を辞めてしまう可能性があります。フリーランスは自分の判断で仕事を選択できるため、ノルマを意識する必要はありません。

固定のファンが増える

フリーランスの美容師として働くと、固定のファンが増えます。通常の美容院に来店する顧客は、近さと安さを重視する方が多いです。フリーランスの美容師に切ってもらいたいという方は、技術や人柄を重視していることが多く、スキルがあるとリピーターを増やせます。将来的にお店の開業を考えている方は、一度フリーランスで働いてみるのもおすすめです。

収入を増やせる

フリーランスの美容師は、働き方次第では収入を大幅に増やせます。美容院で正社員として働くと安定した給与がもらえますが、収入を大幅に増やすことはできません。フリーランスの美容師は、テナント代や備品などの経費以外は自分の収入になるため、新規顧客やリピーターを増やすことを意識しましょう。

スキルが上がる

フリーランスの美容師として働くと、スキルが上がります。通常の美容院で働くと、自分のしたい業務を行えないことがあり、雑務が多くなるケースがあります。フリーランスとして働くと、働き方は自由に選べるため専門的なスキルを伸ばすことも可能です。

働く時間を調整できる

フリーランスで働くと、業務委託の契約内容にもよりますが働く時間を調整できます。決まった時間に働く必要はなく、曜日や働く頻度を契約内容に応じて選択できます。シェアサロンや面貸しで働く際は、働く時間を自分ですべて決めることも可能です。週末だけ働くのも問題ないため、プライベートの時間を確保したい方におすすめです。

フリーランスの美容師のデメリット

フリーランスとして働くとメリットが色々ありますが、デメリットがあることも事実です。デメリットの部分をきちんと理解し、フリーランスの美容師として働く必要があります。具体的にどのようなデメリットがあるかを紹介します。

責任はすべて自分で対処しなければならない

フリーランスの美容師として働くと、失敗したらすべて自己責任になります。クレーム対応や収入が増えないなどの問題も、お店側が助けてくれるわけではありません。したがって、フリーランスとして働く際は、美容師としての技術以外についても多くを学ぶ必要があります。営業力や人間力、資金管理など、多くのことを意識しなければいけません。

雑務を行う必要がある

フリーランスの美容師は、雑務を行う必要があります。お金の管理や、顧客の情報整理、備品の管理などがあり、もしやり方がわからない場合は勉強する必要があります。フリーランスになると、確定申告も自分でしなければなりません。確定申告をしないと脱税となり、大きな問題に発展する可能性があります。
税金の納め方がわからない場合は、税理士に相談しましょう。税理士に相談することで、難しい税金関係のことをすべて任せられます。フリーランスとして収入が増えてくると、従業員を雇う方もいます。従業員にお金の管理や顧客の情報整理を任せると、仕事の負担を大きく減らせます。

収入が安定しない

フリーランスの美容師は、収入が安定しません。顧客が増えれば大幅に収入も増えますが、顧客がまったくいなければ収入は0です。収入が安定せず、毎月の収入が予測しづらいため、毎月決まった収入を得たい方は会社に雇用してもらうほうがよいでしょう。
フリーランスの美容師として働く際は、収入だけでなく経費も考える必要があります。収入が多くてもテナント代の経費が高すぎると、手元のお金は少なくなります。都会で働くと顧客は増えますが、失費が大幅に増えてしまうため、収入と支出のバランスを考えて働く必要があります。

ローンを受けられない可能性がある

フリーランスの美容師は、クレジットカードやローンの審査に通らない可能性があります。フリーランスは社会的信用が正社員の方よりも低く、お金を借りづらいデメリットがあります。ローンを受けやすくするには収入を増やす必要があり、あまりにも収入が低すぎると返済能力がないとみなされ、ローンの審査は通りません。

美容師以外のことも勉強をしなければいけない

フリーランスの美容師は、美容師の知識以外のことも勉強をしなければいけません。雑務だけでなく、顧客の集客方法や資金管理など、幅広い知識を知っておく必要があります。
美容の最新のトレンドや技術は日々更新されるため、美容師の知識を学ぶだけでも大変です。それに加えて美容師以外の知識も習得しなければいけないため、フリーランスとして働く際は仕事の時間が増えることが多いです。

メンタルが強くないといけない

メンタルが弱いと、フリーランスとしては働けないでしょう。顧客からクレームをもらうこと、収入面が安定しないなどで不安に感じてしまうと、日々ストレスを抱えてしまいます。美容師のスキルやフリーランスの知識以外にも、ポジティブに考える力をもっておかないとフリーランスとしては活躍できません。
メンタルを強くしようと思ってもなかなか難しいでしょう。フリーランスになる覚悟や事前準備をきちんとすることで、失敗を恐れなくなります。メンタルが弱いと感じている方は、仕事に取り組む姿勢を少し変えてみてください。

フリーランスの美容師として活躍するには

フリーランスの美容師は、美容師のスキル以外に必要なことが多種多様にあります。単に技術が高いだけではフリーランスとしては活躍していけないため、フリーランスとしての必要な能力を知っておく必要があります。フリーランスの美容師は、どのような能力が必要かを確認しましょう。

コミュニケーション力

フリーランスの美容師として働く際は、コミュニケーション力が必要です。コミュニケーション力が高いと、顧客の希望のヘアスタイルを具体的に聞きだせるため、理想の髪形に近づけるでしょう。
美容院に雇用される働き方との大きな違いは、顧客以外とのコミュニケーションも必要な点です。正社員として働く場合は、テナントを借りたり集客を意識したりすることはあまりありません。しかし、フリーランスではすべてご自身で行う必要があるため、顧客以外の方ともコミュニケーションをとらなければいけません。コミュニケーション力が高ければ、テナントの金額交渉などを行える場合があります。

向上心

フリーランスとして働く際は、向上心が必要です。向上心を持っていないと、最新のトレンドを知ることができずファンは増えないでしょう。フリーランスの美容師は高いスキルが求められますが、向上心を持つことで成長していけます。
向上心を高めるには、同じフリーランスの方とコミュニティーを持つことが大切です。同じフリーランスの美容師と話すことで悩みを共有でき、何か問題が生じた際は助け合うことが可能です。
フリーランスは時間や仕事の選択など自由ですが、孤独を感じる場合があります。もしコミュニティーに入っておくと、忘年会を行う場合もあるため仕事の息抜きになります。

人間力

フリーランスとして働く場合は、人間力が求められます。顧客から指名をもらっている人は、美容師のスキルだけでなく人柄で選ばれている可能性もあります。美容師は顧客と会話をする時間が長いため、居心地のよさで美容師を選ぶ顧客もいます。
人間力を高めるには、誠実な会話を心がけましょう。あいさつは笑顔ではっきりと伝えて、相手に印象をよく思ってもらうことが大切です。会話の内容は相手の興味のある話題を積極的に話すことを心がけて、顧客ファーストの気持ちを持ってください。

柔軟性

フリーランスの美容師は柔軟性が必要です。フリーランスの仕事はイレギュラーな仕事が多く、想定外のことが起こっても冷静に対応する力が求められます。失敗があった場合は、臨機応変に対応しないと大きな問題に発展する可能性があります。
柔軟性は、常に冷静でいる心構えが必要です。問題があるごとにあたふたすると、落ち着いて業務に集中できないでしょう。予測できる問題は事前に対処して、予測できないことが起きた場合は、まずは冷静に気持ちを落ち着かせてください。

お金の管理

フリーランスとして働くには、お金の管理ができなければいけません。お金を自己管理できないと、顧客がいるのにもかかわらず赤字営業になるかもしれません。毎月の収入と支出の計算、翌月の予算と収入見込みをきちんと管理できる能力が求められます。
また、収入を上げるためにはマーケティング戦略を学ぶ必要があります。単に美容師の仕事をこなしているだけでは、急激に新規顧客は増えません。ネット広告や、ウェブサイトを駆使して効率的に集客できる方法を学ばなければいけません。

フリーランスの美容師の集客法

フリーランスとして働いても、顧客がいないと廃業になります。フリーランスの美容師として活躍するには、集客方法を知っておく必要があります。どのようにすると多くの顧客を集められるのか、集客方法について確認しましょう。

既存のリピーターを確保しておく

固定客がいない状態でフリーランスになるのは理想的ではありません。顧客にフリーランスになることを伝えて、既存の顧客を確保してから独立する方が多いです。顧客がいない状態で仕事を開始しても、収入は安定せず廃業してしまうリスクがあります。もともと働いている美容院の顧客に、名刺などを渡しておくことをおすすめします。

知り合いに声をかける

フリーランス開始時は、新規顧客を増やすのは難しいため、知り合いに声をかけましょう。知り合いに声をかけることで、口コミが広がる可能性があります。最初は知り合いから声をかけて、徐々に新規顧客を増やすのがよいです。

SNSで発信する

近年では、SNSの集客効果が重要なポイントといえます。集客方法にもよりますが、SNSで大きな反響があると新規顧客がかなり期待できます。SNSのなかでも、YouTubeやinstagramなどがとくにおすすめで、ユーザーの好む動画や投稿をすると多くの方が来店してくれるかもしれません。
SNSは新規顧客の獲得だけでなく、顧客とのコミュニケーションの場でもあります。SNSで予約できたりダイレクトメールを送れたりすると、密度の濃い顧客を増やせるでしょう。
SNSで動画や投稿で反響を呼ぶには、マーケティングを考える必要があります。単に投稿だけをしても、顧客が見たい内容でないとインプレッション率は下がります。どのような内容を投稿するかを意識しないと、フリーランスとしてのブランディングが下がる可能性があります。そのため、流行りの動画や投稿をきちんと分析する必要があります。

ネット広告やチラシを配る

ネット広告やビラを配ると、新規顧客の獲得につながりやすくなります。ネット広告はSNSとは異なり費用がかかるため、計画的に集客を行う必要があります。予算を考えずにネット広告を行うと、費用対効果は期待できずに赤字になります。
ネット広告よりも費用をおさえられるのが、チラシの配布です。チラシの作成や配布の方法には、いくつか種類があります。チラシの作成から配布まですべてを依頼する方法や、印刷だけを業者に委託する方法など、状況に応じて選択するのが望ましいです。
費用を極力おさえたい場合は、チラシ作成と配布はご自身で行いましょう。チラシ作成を行えるシンプルなウェブサイトがあるため、初心者でも簡単に目を引くチラシを無料で作成できます。また、ポスティングをご自身で行うことで費用を大幅に削減できます。フリーランス開始時は比較的時間に余裕があるため、自分の足でポスティングすることをおすすめします。

クーポンサイトを利用する

クーポンサイトを利用するのもよいでしょう。掲載料や客単価が下がるといったデメリットもありますが、クーポンサイトを利用することで新規顧客の増加が期待できます。クーポンサイトを利用する場合は、顧客にリピートしてもらえるようにマーケティング戦略を考える必要があります。
毎回クーポンサイトを経由して来店されると、費用対効果が低くなります。予約できるホームページを作ったり、SNSなどで簡単に予約できるサイトを作ったりして、予約の導線を考えることが必要です。

フリーランスの美容師に向いている方

フリーランスの美容師は、どのような方でも成功するわけではありません。フリーランスとして働くよりも、正社員として雇用される働き方のほうが向いている方もいます。ここでは、どのような方がフリーランスに向いているか紹介します。

ポジティブ思考で問題解決能力が高い方

ポジティブ思考で問題解決能力が高い方は、フリーランスの美容師として成功する可能性が高いでしょう。フリーランスとして働く際は、さまざまな問題に直面するため常にポジティブである必要があります。失敗した際に不安に感じてしまうと、積極的に行動を起こせなくなります。
また、想定外の問題が起きた際はご自身で解決しなければいけません。柔軟に対応することができないと、業務に支障がでてフリーランスとして活動するのは難しいでしょう。

なにか目標を持っている方

フリーランスになる方の多くは、お店を持ちたいという目標があります。もちろんすべての方がお店を持ちたいというわけではないですが、なにか目標をもって活動することが重要です。目標がないと向上心がわいてきません。
目標を持つ際には、漠然とした目標ではなく具体的に決めることが重要です。お店を持つ場合は、どのようなお店を持ちたいかを具体的に考えましょう。多店舗を展開したいのか、こじんまり店舗を運営したいのかにより、運営の戦略も異なります。

物事をきっちり進められる方

物事をきっちり進められる方は、フリーランスの美容師として向いています。顧客の対応や資金管理、新規顧客の開拓など、すべてきっちり行わないとうまく仕事を軌道に乗せられません。どの業務も怠ることなく、丁寧に仕事を進める必要があります。

美容師のスキルが高い方

美容師としてのスキルが高い方は、フリーランスの美容師として活躍できるでしょう。フリーランスの仕事は美容師以外の業務も多いですが、顧客がもっとも求めるのは美容師としてのスキルです。カットやカラーリングの技術が低いと、いくら人柄がよくてもリピーターにはなってもらえません。
美容師としてのスキルを上げるには、日々向上する気持ちが必要です。美容師の向上心を上げるために、資格を取得するのもよいでしょう。資格取得を目指すことで、ほかの知見も増やせるため、仕事のやりがいも増えます。
また近年の美容師は、髪の毛を扱う業務以外も増えています。ネイリストやアイリストなど、美容師の資格を持ちながら異なる業務を行う人もいます。ほかの資格を取得すると仕事の幅を増やせるため、フリーランスの美容師に活かせる資格を探すのもよいでしょう。

営業力が高い方

フリーランスの美容師は、営業力が高くないと収入が安定しません。美容師のスキルだけでなく、商品販売やほかの事業も行う必要があります。単にカットするだけの美容師では、売り上げを上げられないかもしれません。
顧客を増やすには、顧客の悩みにきちんと向き合う必要があります。顧客の悩みを解決することが営業力につながるため、コミュニケーションを大切にしましょう。
営業力を高めるには、カリスマ美容師を参考にしてください。カリスマ美容師は営業力が高く、顧客に対するアプローチが上手です。単に商品を販売するのではなく、顧客の気持ちを考えて営業トークをするため、つい商品を買ってしまう顧客が多いのです。

フリーランス美容師を目指す際の注意点

フリーランスの美容師の魅力について紹介しましたが、フリーランスを目指すうえではいくつか注意する点があります。

確定申告を行う必要がある

フリーランスになると、確定申告は自分で行わなければなりません。会社に属する場合は、会社が税金関係の手続きをしてくれますが、フリーランスになると毎年2月~3月の決められた期間内に確定申告を行う必要があります。
確定申告には、ある程度の知識が必要です。税金の知識を知っておくと税金面で優遇されることが多いため、税金に関する勉強をするのが望ましいです。税金のことを考えたくなければ、税理士に任せる方法もあります。しかし税理士に依頼すると、委託料などを支払う必要があり、失費が増えます。
収入や失費がそれほど多くなければ、個人で確定申告する方も多いです。確定申告を簡単にできるアプリやソフトが多いため、金額を打ち込むだけで自動に計算してくれます。確定申告をきちんと行わないと、脱税になる恐れがあるためフリーランスになる際は、税金面も確認してから目指しましょう。

国民健康保険への手続き

美容院で雇われていた方がフリーランスになる場合は、会社側の健康保険から外れます。そのため、自営業者などが加入する国民健康保険への切り替えが必要です。国民健康保険の切り替えは、現在住んでいる地域の役所で手続きをします。そのため、会社を辞めたタイミングで必要なものを持って役所に行きましょう。

報酬を確認する

フリーランスの美容師として、報酬をどれだけもらえるかを確認する必要があります。フリーランスの美容師は業務委託やシェアサロン、面貸しなどの方法があります。収入の割合が異なるため、収入と支出のバランスを計算しておくのが望ましいです。
また業務委託の際は、業者との契約内容で報酬が決まります。そのため、事前に確認しておかないと本来よりも低い報酬で働かなければいけないことがあります。

フリーランス美容師の将来性がある理由

フリーランス美容師の将来性について、気になる方も多いのではないでしょうか。フリーランスとしての働き方は美容師だけでなく、ほかの業界でも注目されています。なぜフリーランスとしての働き方が注目されているのか、いくつか理由を紹介します。

働き方の多様性

働き方の多様性から、フリーランスが注目されています。フリーランスで働くと、自分の好きな時間に働きたい分だけ働けるため、フリーランスを選ぶ方も多いです。時間だけでなく、スキルを伸ばすことで収入の増加も見込めるため、正社員として働くよりもキャリアアップをしやすいといえます。
近年は、フリーランスと美容院をつなぎあわせるマッチングサービスも増えています。マッチングサービスを利用することで、フリーランスの美容師を容易にみつけやすくなります。そのため、フリーランスの人も職に困ることがないでしょう。

ネットで多くの方に影響を与えられる

フリーランスとして働く際は、SNSを上手く活用しなければいけません。SNSを上手く使うことで、広告費を削減して多くの方に認知してもらえます。YouTubeやinstagramなどが美容師との相性がいいです。カットモデルなどを募集することで、SNS上で大きな反響を得ている人も多くいます。

実力次第で収入を上げられる

フリーランスは、実力次第で収入を上げられます。正社員として美容院で働く場合は、昇給や役職をもらわないと大幅に収入アップはできません。しかし、フリーランスとして活動すると、働いた分はすべて自分の報酬になります。そのため、正社員よりは収入を上げやすいといえます。
また、将来的に店舗を構えて開業を目指せます。店舗を構えマーケティング戦略を考えると、フリーランスよりも安定的に収入を上げられます。
しかしフリーランスや開業を考えている方は、リスクも知っておく必要があります。スキルが高くて顧客が多いと収入は上がりますが、何か問題が生じて顧客が減ってしまうと廃業に陥るリスクがあります。

まとめ

今回は、フリーランスの美容師の概要やメリット・デメリットについて解説しました。フリーランスのメリットは、収入を上げやすいことや時間の自由度が高いことです。しかし、すべてが自己責任になるため、顧客が減少しても保証はされません。雑務や税金の申請もすべて自分でしなければいけないため、そのことを理解したうえでフリーランスを目指すのがよいでしょう。